つまずいたら前の学年へ。「さかのぼり学習」のすすめ

学習中の単元の問題を何枚解いても、なかなか解けるようにならない。そのようなときは、原因が今の単元ではなく、もっと前に学習した内容にあるのかもしれません。

算数は、前に習ったことを使って次の内容を学ぶ、積み重ねの教科です。この記事では、前の学年や前の単元に戻って学び直す「さかのぼり学習」の進め方をご紹介します。

つまずきの原因は、前の学年にあることも

4年生の「わり算の筆算」を例に考えてみます。1問を解くために、次の力をすべて使います。

  • 商の見当をつける(3年生のわり算)
  • 九九をすぐに思い出す(2年生のかけ算)
  • 繰り下がりのあるひき算をする(1〜2年生のひき算)

このうち一つでも不確かなところがあると、筆算の手順は理解していても、答えが合いません。筆算の練習を繰り返すよりも、不確かな部分だけを取り出して練習するほうが、早く解決に近づきます。

どこまで戻るかの見つけ方

間違えた問題を、お子さんと一緒に見直してみます。どこで間違えたかに注目するのがポイントです。

間違え方戻り先
手順は合っているが、九九を間違える2年生のかけ算
ひき算のところで合わなくなる1〜2年生のひき算
何をすればよいか、手順が分からない学習中の単元の基礎
文章題で、式が立てられない前の学年の文章題、読解

見ただけでは判断がつかないときは、一つ前の学年の、基になる単元のプリントを1枚解いてみてください。楽に解ければ、原因はそこではありません。時間がかかったり、間違いが多かったりする場合は、そこが戻る場所と考えられます。

単元ごとの戻り先の例

よく見られるつまずきと、戻り先をまとめました。

つまずいている単元戻り先の例
2年 たし算・ひき算の筆算1年 繰り上がりのたし算、繰り下がりのひき算
3年 わり算2年 かけ算(九九)
4年 わり算の筆算3年 わり算、あまりのあるわり算
4年 小数のかけ算とわり算3年 小数、かけ算の筆算
5年 分数のたし算とひき算5年 倍数と約数、4年 分数
5年 割合4年 倍の見方、5年 小数のかけ算・わり算
6年 分数のかけ算・わり算5年 分数のたし算とひき算、約分

きりんドリルには、算数の1年から6年までのすべての単元のプリントがあります。学年をまたいで戻るときも、同じ形式のプリントで続けていただけます。

進め方:学習中の単元と行き来する

さかのぼり学習は、戻ったままにしないことが大切です。学校の授業は先へ進んでいきますので、学習中の単元と並行して進めます。

曜日内容
月・水・金戻り先の単元(基礎から)
火・木学習中の単元の基礎
週末戻り先の単元のまとめ

戻り先の単元は、基礎が楽に解けるようになれば十分です。発展まで仕上げる必要はありません。目安は2〜3週間です。それでも難しい場合は、さらに一つ前の単元まで戻ってみてください。

お子さんへの伝え方

前の学年のプリントを渡されると、「できないと思われている」と感じるお子さんもいます。伝え方を少し工夫していただくと、受け止め方が変わります。

  • 「ここが速くなると、筆算がとても楽になるよ」と、目的を伝える
  • 学年の数字を強調せず、単元の名前で話す
  • すらすら解けたら、「やっぱりできるね」と認める

戻り先のプリントは、学習中の単元よりも楽に解けるはずです。「できた」という感覚を取り戻すことも、さかのぼり学習の大切なねらいです。

国語の場合

漢字にも、さかのぼりが役立ちます。新しい漢字がなかなか覚えられないときは、前の学年の漢字が不確かで、形の基になる部分が身についていないことがあります。前の学年の漢字プリントを数枚解き、書けない字がどの程度あるかを確かめてみてください。

まとめ

  • 学習中の単元のつまずきは、前の学年に原因があることが少なくない
  • どこで間違えたかを見て、戻り先を決める
  • 戻り先は基礎が楽に解ければ十分。学習中の単元と並行して進める
  • 学年ではなく、単元の名前で話す

戻ることは、遠回りではありません。土台を固めるための、確かな近道です。前の学年の単元も、単元一覧からお選びいただけます。

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